「精神保健福祉援助演習(専門)」レポート③

パソコンのデータ整理をしていて、昔のレポートを発見!

供養として載せちゃいます。

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設題:ストレングス・エンパワメント・リカバリーについて、その内容を概説しなさい。またそのうちの1つについて具体的な例を挙げて、ソーシャルワーカーの支援方法について述べなさい。

 

 「ストレングス」とは、その人が持つ①個人の属性(性格・性質)②才能や技能③関心や願望④置かれている環境などの生きる「強み」や「能力」となる事柄である。

 「エンパワメント」とは、身体の障害や心理的・社会的に自らの問題解決能力を阻害されている状態から、再び自らの問題解決能力を取り戻していくこと、また引き出していくことである。元々の意味は「権利や権限を与えること」であり、1960年代の公民権運動などの一連の運動を通して用いられるようになった。今日では精神保健福祉士は専門的援助技術を活用し、クライエントのエンパワメントを支援する役割を担っている。     

 「リカバリー」とは、アンソニー(Anthony.W.A)が「個人の態度・価値観・感情・目標・技能や役割などを変える、人それぞれ固有のプロセスであり、病気による制限があったとしても満たされ、希望に満ち、貢献する生活を送ること、精神疾患による壊滅的な影響を乗り越えて成長しながら、人生についての新たな意味と目的をみつける独特の過程である」と定義している。

 上記3つの関係性としては、その人の強みや能力(ストレングス)に視点を置くことで、本来持っている自信や決定力を取り戻す(エンパワメント)ことができる。全ての人間は、それまでに生きてきた経験という価値があり、強みや能力に基づいて新たな生き方を立て直して(リカバリー)いくことが可能である。

 「ストレングス」を用いた具体的な支援方法としては、20歳・男性(ひきこもり歴4年・無職)①性格:コツコツ真面目②才能:写真や動画撮影が上手③願望:スターになる④環境:飼い犬が親友、自分のスマホを所持の場合。個人のストレングスと環境のストレングス(資源・社会環境・機会など)の2つの要素を用いてユーチューバーデビューを指南。本人が3分程度愛犬の様子を撮影し投稿。やりがい・承認欲求が満たされ広告収入も僅かながら得られて、負の要素がないSNSの良い(上手な)使い方である。動物に対しても芸の強制などではなく日常生活を3分程度スマホで撮影しているだけなので負担が少ない。

 自分は、とある大型犬の日常生活の動画を毎日チェックしている。現在の居住環境は動物の飼育が禁止されている賃貸物件なので、動物の動画を見るのが唯一の癒しなのである。モフモフ。

 

【参考文献】

・「精神保健福祉士国家試験 受験ワークブック 専門科目編」

公益社団法人日本精神保健福祉士協会 編集

中央法規 2020年刊