保育士試験(実技)

平成29年保育士試験(後期)の実技試験を受けてきました。



平成29年保育士試験(後期)の【筆記試験】:平成29年10月21日(土)・22日(日)の全科目合格者が12月10日(日)の実技試験に進める。

筆記試験の結果&実技試験の受験票が届いたのが11月27日(月)。
実技試験が12月10日(日)。
約2週間しか準備期間がない。

筆記試験が終ったその日のうちに自己採点して合格していると思ったら、実技の準備にとりかかれば約50日練習期間があるのだが。
自己採点で「社会的養護」がギリギリ30点。
マークミスしていることもあるし、自己採点ではなく公式発表を待ってから取り掛かろうと思った。
何というか、自分で自分を全く信用していないのでw

実技試験は「音楽」「造形」「言語」の3つから2つ選択可能。
・「音楽」はピアノ演奏&歌(ピアノ以外にはギター・アコーディンも可)
・「造形」はイラスト(45分)
・「言語」はお話(3分)

ピアノは弾けないので、消去法で「造形」と「言語」を選択。

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【言語表現】

課題は

「うさぎとかめ」
「おむすびころりん」
「3びきのこぶた」
「にんじん、ごぼう、だいこん」

のなかから1つ選択し、3歳児クラスに向けて3分間のお話をするというもの。
「絵本を丸暗記して読むだけなら簡単~!」と思いきや、絵本も出版社や作者によって微妙に話の内容や表現が違う。
それを3分内に表現できるように自分で編集して台本を作らなくてはならない。

以下、自分が編集して作った脚本(台本)。


【タイトル】

これから「にんじん ごぼう だいこん」のお話をします。

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【登場人物の紹介】

むかし むかし とあるところに

にんじんさん ゴボウさん だいこんさんが 仲良く暮らしていました。

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【前フリ】

ある日のこと

にんじんさん ゴボウさん だいこんさんは 畑で遊んで 体に泥や土がたくさんついて真っ黒になってしまいました。

そこで お風呂に入って 汚れを落とすことに しました。

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【にんじん】

最初に にんじんさんが お風呂に入りました。

とっても いい 湯加減です。

「あぁ~ あったかくて いい気持ち いい気持ち」

お風呂につかりながら いち に さん と数を数え始めました。

【動作】左手を開いて見せて「123」の声に合わせ親指→人差し指→中指と順番に折っていく

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【ゴボウ】

次に ゴボウさんが お風呂に じゃぶーん と飛び込みました。

「あっちちち あつい あつい!」

あつがりの ゴボウさんは すぐに お風呂から出てしまいました。

【にんじん つづき】

にんじんさんは まだ お風呂に入っています。

「98 99 100」と百まで数えて、お風呂から あがりました。

【動作】左手はグー。数に合わせて右手で指を折っていき100で右手もグーにする。
    両手がグーになった所で一気に開いてパーにする。

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【だいこん】

最後に だいこんさんが お風呂に入りました。

だいこんさんは とてもきれい好きです。

ごし ごし じゃぶ じゃぶ
ごし ごし じゃぶ じゃぶ

【動作】ごしごしで右腕・じゃぶじゃぶで左腕をこする

「きれいに 洗うの 楽しいな
 きれいに 洗うの うれしいな」

ごし ごし じゃぶ じゃぶ
ごし ごし じゃぶ じゃぶ

【動作】ごしごしで右腕・じゃぶじゃぶで左腕をこする

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【結果発表】

にんじんさん ゴボウさん だいこんさんが お風呂からあがりました。

すると どうでしょう!

にんじんさんは お風呂に長くつかっていたので 体が 真っ赤です。

ゴボウさんは 風呂に ちょっとしか入らなかったので 土や泥がついて 真っ黒なままです。

だいこんさんは 体をよーく洗ったので ぴっかぴかの 真っ白になりました。

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【まとめ】

それからというもの 

にんじんは  赤

ゴボウは  黒

だいこんは  白

なんだとさ。




おしまい!

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話の流れをタイトルどおり「にんじん ごぼう だいこん」の順番にして、自分で話を覚えやすく、相手にもわかりやすくしてみました。

3歳児(年小クラス:3歳→4歳になる学年)は、数字:100の概念は理解できているのか?とも考えましたが、10だとのぼせるほど真っ赤にはならないし・・・・・。
スーパーでの買い物や飲食店での支払いで「何百円です」とは聞いているから、漠然と大きい数・たくさんなんだなとは分かるだろうと100にしました。


審査員は、中年女性2名でした。

最初にタイトルを言うことになっているのですが、話始めると向かって右側の審査員が「えっ」というかハッとした表情で急に机の上にあったプリントをガサゴソし始めました。
たぶん(予測ですが)、今日の言語試験でこの「にんじん~」の話をしたのが自分が最初だったんだと思います。それであらすじの確認をしたのかなと。

自分の前の受験者たちはみんな「おむすびころりん」を話していました。
言語の試験教室前の廊下に5人ずつ並んで順番を待つのですが、面白いほどみんな「おむすび~」を選択していました。指定課題がこの話のみで自分が課題を間違えているかのような錯覚に陥りました。
でも前の人の話を聞いて影響を受けなくて良かったと思います。
話の編集・展開も人によって違い、全く同じ(完全一致)というのがない。
声の大きさ・話し方・速さも違います。
でもここに来て急に自分のスタイルを変更するというのは無理。
練習で100の力を出していたのが、本番で120出ることはない。
緊張などの心理的影響で80になるものだと感じました。


左側の審査員はじーっと机(の上のプリント)を見ていて、受験者の方は全く見ず。
あれ?と思いましたが、確かにじーっと見られていたら受験者がやりづらいだろうな。
審査員なりの気遣いなのかと思いました。

前フリの

「にんじんさん ゴボウさん だいこんさんは 畑で遊んで~」のところで
「にんじんさん だいこんさん ゴボウさんは」と順番を逆に言ってしまいました。
でも自分のなかにある脚本ではミスだけど、相手にはそんなこと分かることもなく。


「おしまい」と言ってからベルが鳴るまでの10秒程度が永遠に感じました。


3分間の話を覚えて披露するのがこんなにも大変だとは。
落語・漫才は大変なんだなと思った。見方が変わった。


平成30年度は課題が変わったので、台本を載せます。
「にんじん、ごぼう、だいこん」は平成30年度の実技試験の課題からはずれました。
たぶんこの話を選択する人は少なかったのだろうと思いました。